クリヤ・ヨーガ と SWANメソッド
投稿日:2012年6月9日 | 最終更新日: 2020年10月10日
2012年6月、私の通っているヨーガ教室(シャンティ・パット)では、インドのヨーガ大学BSY(ビハール・スクール・オブ・ヨーガ)から、スワミ・サッチャダルマ・サラスワティ(Swami Satyadharma Saraswati)師を招聘して、セミナーを開催しました。
サッチャダルマさんは、BSYの公認親善大使。私の師匠の師匠にあたる方です。
現在は、オーストラリアに住んでいます。
6年ぶりの来日で、日本には10日間滞在されました。
(2019年、スワミは向こうの世界に旅立ちました)
【目次】
スワミ・サッチャダルマ
私は初めてサッチャダルマ師にお会いしました。
第一印象は「透き通った人」です。濁りがない。
ユーモアにあふれています。
それと、声が素晴らしい。きれいで、「透き通った声」でした。
インドの讃美歌であるキールタンを歌うのですが、スコンと突き抜けたような声です。
何というか、声に「我(が)」が無い。
上から降りてきたものを、パイプを通してそのまま流れ出ている感じです。
サッチャダルマさんの、ライブでの誘導瞑想は最高でした。
ヘミシンクの誘導瞑想は、基本的にはCDに録音されたナレーションを使いますが、サッチャダルマさんの場合はライブです。
アドリブも入っているのでしょう。ほんとうに、気持ちよく誘導されました。
「ゆだねる」というのはこういうことかと、思いました。
この年の来日では、二つの奥義を伝授されました。
一つは「クリヤ・ヨーガ」。もう一つは「SWANメソッド」。
どちらも第一ステップ。まだまだ先があるとのこと。
2013年秋にも来日予定。続きを伝えてくれます。
クリヤ・ヨーガ
「クリヤ・ヨーガ」では、次のような説明がありました。
「心をコントロールする必要はない」
「エネルギーが覚醒すれば自ずと心は集中し穏やかに、平和になる」
え?――ちょっと戸惑いました。
なぜなら、今まで「エネルギーは思いに従う」と習ってきたからです。
エネルギーは、意識でコントロールするのではないか?
クリヤ・ヨーガは、逆のアプローチのようです。
クリヤ・ヨーガはタントラに含まれます。
タントラ=Tantra とは、Tanoti + Trayati。
Tanotiとは、「意識の拡張」。
Trayatiとは、「エネルギーの解放」。
つまり、「エネルギーの解放を通して、意識の拡張を行う」のです。
だから、心をコントロールする必要はない、と。
「心」と「体」と「気(エネルギー)」という3つのアプローチ方法があると言われています。
ヘミシンクは「心」からのアプローチです。
アーサナというヨーガのポーズは「体」からのアプローチ。
そして、今回のクリヤ・ヨーガは「気(エネルギー)」によるアプローチです。
では、どのようにしてエネルギーを動かし、解放するのか・・・。
──呼吸と意識で動かします。
え?・・・混乱してきました。
エネルギーの解放を通して意識の拡張を行う?
意識を使って、エネルギーの解放を行う?
2日間のセミナーでしたが、瞑想とエネルギーワークの練習を繰り返しました。
ごちゃごちゃ考えない。エネルギーを動かすことに集中する。
こんなに集中してエネルギー・ワークを経験したのは初めてでした。
練習を繰り返しているうちに、疑問が解決してきました。
こういうことでした。
顕在意識によってエネルギーを動かし、それによってエネルギーの解放を行う。
そうすれば、自ずと潜在意識の解放が起こり、超意識へのアプローチも可能になる。
潜在意識を解放しようとコントロールする必要はない。
エネルギーが解放されれば、必然的に潜在意識は解放される。
SWANメソッド
「SWANメソッド」は、BSYの創始者であり、クリヤ・ヨーガの秘伝を世界中に広めた第一人者とされる、スワミ・サッチャナンダ師(スワミ・シヴァナンダ師 四大弟子の一人)が開発したメソッド。
サッチャナンダ師から直接指導を受けた弟子は少なく、その一人であるサッチャダルマさんが日本で伝えたのは初めてでした。
SWANメソッドでは、徹底的に自己分析を行います。
分析のための枠組みが体系的に用意されています。
さらに、日々の瞑想のトレーニングがあります。
分析(左脳的)と瞑想(右脳的)の両方を使うメソッドです。
目からウロコがたくさんありました。
一つは、自己分析について。
毎日繰り返し自己分析を行います。
紙に書き出すのですが、そのとき、前の日の紙を見てはいけません。
毎日ゼロベースで分析していくのです。
さらに、同じ分析枠組みを元に瞑想します。
このとき、考えてはいけない。心の中から湧き上がってくるのを待つのです。
しかも、出てきたものをつかまない。手放す。せっかく出てきたのに・・・手放します。
この手順を繰り返していくと、誰しも必ず「人格の統合」が起こると言われています。
「そのとき、あなたの全てのSWANが調和され、変換され、本来のあなたが発動します。あなたは生まれてきた目的を明確に自覚し、それに向かって新しい一歩を踏み出すことができます。」
サッチャダルマさんは、「今の日本ほど、このメソッドが必要とされている国はない」との使命感があって、今回の来日で伝授されました。
私の師匠 紙や まさみ は、サッチャダルマさんから直伝され、SWANメソッドを日本国内で教えることを許されました。
現在は、不定期ですがワークショップを開催しています。