「自己実現」から「使命実現」へ

投稿日:2017年12月2日 | 最終更新日: 2020年10月10日

「使命実現」という言葉は、日本トランスパーソナル学会会長である、諸富祥彦先生が唱えているものです。
中高年を境に「人生の問い」は転換する ──

「人生の午前」である20〜30代は「自分は何をしたいのか?」という「自己実現」の問いである。
しかし、「人生の午後」である40〜50代以降は「自分の人生に与えられた使命は何か?」という「使命実現」の問いに変わる。

「人生の問い」の主語が「私は」から「人生は」へと、必然的に変わっていく。
「人生は私に何を求めているのか?」と。

「人生の午後」というのは、カール・G・ユングの言葉です。
ユングは、中高年クライアントの相談に応じる中で、彼らが「人生とは何か?」といった本質的な悩みを抱え、それを克服することで成熟した大人へと成長していく姿を見てきました。
その体験をもとに、ユングは中高年期の人たちは人生の大きな転換点「人生の時間の正午」を経験して後半生を生きていくようになると考えました。
正午を境に、私たちは「外的な活動」から「内的な活動」へと、エネルギーの方向性が転換します。

古代インドでは、人生を4つの時期に分けています。
四住期(しじゅうき)、アーシュラマ(asrama)。
1.学生期(がくしょうき)ブラフマチャリヤ 0~24歳
  〔誕生から成長し、人として生きる知識・知恵を身につけるための学びの時期〕
2.家住期(かじゅうき)ガールハスティヤ  25~49歳
  〔社会人として独立し、伴侶を得て家庭を作り、仕事に励む時期〕
3.林住期(りんじゅうき)ヴァーナプラスタ 50~74歳
  〔仕事や家庭から卒業し林に庵を構え、自らの来し方行く末を深く瞑想する時期〕
4.遊行期(ゆぎょうき)サンニヤーサ    75歳~
  〔林(庵)から出て思うままに遊行し、道を説き、耳を傾け、人生の知恵を人々に授ける時期〕

さすがに庵に住むわけにはいきませんが、林住期はまさに瞑想する時期。
自ら問い、探求する時期だと思います。

ヘミシンクのセミナーに参加する人の多くは、中高年の人たちです。
ほとんどが50代以上。次いで40代。30代の人がいたら「お若いですね」と言われます。20代は稀です。

私も、初めてヘミシンクのセミナーに参加したのは、49歳のときでした。
45歳で会社勤めをやめ、独立して仕事が少し安定したころ。
心理学を学びなおしたり、ヨーガのレッスンに通い始めたのも同時期でした。

モンロー研究所では、最初に受講する入門プログラムである「ゲートウェイ・ヴォエッジ」について、次のように紹介しています。

「モンロー研究所では、特定の信念体系や教義を教えるのではなく、個々の参加者それぞれが、自分で答えを見出せるようにサポートし、お手伝いすることこそ重要である、と認識しています。ですから、参加者のみなさん自身が、興味や関心のあるテーマを持って参加されることをお勧めしています。 もちろん、こちらからお伝えしたり導いていく部分もありますが、実際には「自分は肉体を超える存在である」ということを体験する中で、ファシリテーターの力を借りたり、参加者同士で助け合ったりしながら、みなさん自身のテーマについて探究し、自ら結論を出し、そこに到達していくのです。」

「心を開き、自分自身について学びたいという意欲を持って、ゲートウェイ・ヴォエッジを受講してください。そうすることで、あなたの体験は大いに高められるでしょう。通常の学習とは異なり、本プログラムには、合格/不合格、正解/不正解といった評価はありません。 みなさん、それぞれの立場から、ご自身の意識を探求してください。自分にとって何が重要で、何が効果的かを決めるのは、あなた自身です。」

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