恐怖心こそ、気づきと学びのチャンス

投稿日:2009年11月10日 | 最終更新日: 2020年10月10日

恐怖心、恐れ、不安、心配・・・。
大なり小なり、私たちは常に何らかのネガティブな思考に占領されています。
仕事のこと、人間関係、家庭内の問題・・・。

恐怖心も、警告や注意として、身の安全を守るために必要な場合があります。
火に対する恐怖、高い場所から見下ろした時の恐怖、その他危険な場所に対する恐怖・・・。

しかし、自分の思考や行動を制限している、あるいは歪めている恐怖心もあります。
このような恐怖心は、解放し、自由になる必要があります。

手放したい、と思うだけで簡単に手放せるものもありますが、多くの恐怖心は、それだけでは不十分です。顕在意識で手放したいと思っても、潜在意識下にある恐怖心の元になっている感情や記憶まで解放するのは難しい。
心理学には、潜在意識にアプローチするためのさまざまな手法があります。ヘミシンクにもあります。ヨーガや仏教の瞑想も有効な手段です。
それらを繰り返し行うことで、自分を制限している恐怖心からどんどん自由になっていくのが感じることができます。

さて、意識面での解放は、現実社会での「解放劇」を伴って完結することがあります。
たとえば、大勢の前で話すことへの恐怖心の場合、何度かエクササイズをやって、気持ちの面ではかなり楽になってきたとします。すると、あるとき、どうしても人前で話さなければならないような場面に遭遇するのです。
気持ちは楽になっています。でも、以前の記憶があるので、大丈夫かな?と不安になります。それは正直な気持ちです。次にどう行動するかが問題です。
尻込みをしたり逃げたりするのか、それとも前に出ていこうとするのかは、本人の選択です。
前に出れば、真の解放ですが、下がれば宿題を残すことになります。
“お試し” という言葉が使わることがありますが、このような解放劇のことを言うのかもしれません。

そういう意味で、「恐怖心は気づきと学びのチャンス」なのです。
私たちの人生において、恐怖心を持つことは決して無駄ではありません。
それを克服することで多くのことを学ぶことができるからです。

では、現実社会での解放が現れた時に、どう対処したらいいのか。
「プロセス指向心理学(別称:プロセスワーク)」のアプローチ方法が参考になります。

プロセスワークでは、人生の悩みや問題、気がかりなこととどのように付き合っていくか。
ここでいう悩みや問題というのは、たとえば、不治の病、肩こり・腰痛・頭痛などの慢性症状、煙草、アルコール、ギャンブルなどへの依存、人間関係の不和やもつれ、非行、不登校、家庭内暴力、別離、夫婦不和、離婚などなど。
このような悩みや問題に対して、一般的に私たちはどのように対応しているか。

1)悩みや問題を「解決する」
どうすれば解決できるか、改善できるか、真剣に考える。解決のための方法を見つける。真っ当な生き方。

2)悩みや問題と「闘う」
負けずに闘う。トコトンやりあう。病気とも闘う。悩みや問題を人生の敵とみなし、断固として闘うという闘争的な生き方。

3)悩みや問題を「放っておく」
いくら解決しても闘ってもキリがない「お手上げ」と考えて、あるいは忙しさや疲れを理由に見ないふりをする。放置、先送りの人生。

4)悩みや問題について「愚痴をこぼす」
何ごとも、きちんと対処しない。しかし悩みや問題は残ったままでストレスは溜まるので、他の人に話を聞いてもらう。愚痴、逃避の人生。

これに対して、プロセスワークでは「人生のプロセスが、すべて大切なことを運んできてくれる」と考えます。悩みや問題は「意味のある出来事」である。だから、「人生の先生」として「敬う」

5)悩みや問題の「メッセージを聴く」
解決すべき問題、闘うべき敵とみなすのではなく、「私に何か大切なことを教えようとして起きている」「何か大切なメッセージを運んできてくれている」と考えて、「学ぼう」「気づこう」とする。成長の機会。

プロセスワークでは、悩みや問題の「立場に立って」、悩みや問題に「なって」、悩みや問題の「気持ち」を味わってみる、「言い分」を聴くということを行ないます。
それによって大切な気づきやメッセージを手にすることができるのです。

恐怖心の場合も同様です。
現実社会で表面化した場合には、逃げたり放っておいたりしないで、成長の機会として前向きに捉えるのです。そして、気づき、学び、行動に移していく・・・。

関連記事